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―光風霽月―岡村智晴展

2021.03.25
―光風霽月―岡村智晴展

■会期 :2021年3月24日(水)→4月5日(月)
■会場 :新宿髙島屋10階 美術画廊
※最終日は午後4時閉場。
※営業日・営業時間等は変更になる場合がございます。


このたび新宿髙島屋では、「岡村智晴展―光風霽月―」を開催いたします。
岡村智晴さんは、1984年愛知県に生まれ、2008年東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業。
その後は個展やグループ展と精力的に発表を続けています。
光を追求し続け、さらに月や銀河など宇宙をモチーフに、日本画をベースとした混合技法と斬新な表現により制作されています。
今展では、「光風霽月(こうふうせいげつ)」と題し、日の光の中を吹き渡る清々しい風と、雨上がりの澄み切った空の月を表現しています。
心がさっぱりと澄み切ってさわやかさを感じる作品を一堂に展観します。
この世の中が明るくなることを願い描かれた新作の数々をご高覧賜りますようお願い申しあげます。

※こうふう-せいげつ【光風霽月】
心がさっぱりと澄み切ってわだかまりがなく、さわやかなことの形容。日の光の中を吹き渡るさわやかな風と、雨上がりの澄み切った空の月の意から。また、世の中がよく治まっていることの形容に用いられることもある。
▽「霽」は晴れる意。


「雲間霽月図」六曲一隻屏風
岡村さんが「雲間霽月図」を描くきっかけとなったのは、知人宅でみた渡辺省亭の雲間霽月図を単純に美しいと感じたことでした。
渡辺省亭の水墨画の雲間霽月図を日本画の色彩の濃淡で表現したいと思われたそうです。
雨上がりの澄みきった空、雲の切れ間から現れる月をご覧ください。
雲間霽月図屏風では、和紙に岩絵具で描いた上に典具帖紙を全面に重ね貼りし、雲の晴れ間、薄れていく雲のニュアンスを表現しました。
さらに、その上から岩絵具で重ねて描き、現代の雲間霽月図となりました。
深呼吸したくなるような澄みわたる空気感を湛えた月夜でございます。
*典具帖紙とは、霞のように薄い和紙で、古書、文化財の修復現場でも使用されています。


「霽月」30号
煌々と輝く月が雲の晴れ間から現れました。
地紙の白を残しながら、雲を描き、所々に細かく粉末にしたラピスラズリを施し、煌めきを与えています。


「condensation 」(結露)には触れられそうな水の滴りが表現されています。テーマは水の輪廻、再生です。
その発想は意外にもお風呂場で見た結露から生まれました。
春の花、桜、木瓜、野バラ、ミモザ等々、抽象的に描いていきます。
まだ幼い娘さんと散歩しながら見つけた春の花です。
まだ花の名前もわからないけれど...そんな女の子が描いたイメージです。
実際の結露は外気が冷たい冬の日を連想させますが、寂しい感じの絵にはしたくなかったと岡村さんは言います。
それは、愛娘と見つけた可憐な花たちをモチーフにしているからかもしれません。

ここで少しだけ、画面の結露の作り方をお教えしましょう。
和紙パネルに錫箔を貼り、絵を描きます。
その上に実際に水を滴らせ、できた水滴に絵の具を含ませます。
その水滴が乾くと絵の具が残り、結露が現れるのです。


また、展示された結露の作品たちは、結露した窓越しの景色、うっすらと夕陽に照らされる川沿いの葦原、霧がたちこめる山々を眺めるようです。車を走らせながら...



 こちらの「glitch」のモチーフはコブシの花。映像がぶれている様子を重ねています。
ピグメントという偏光カラー絵の具を使用することで、光の当て方次第で作品の表情を変化させます。
ニューヨークに実在する素敵なメリーゴーランドの「glitch」もございますので、美術画廊で是非ご覧くださいませ。


「霽月」30号スクエア

コロナ禍の日々は心もどんよりするれど、そんな気分が少しでも晴れやかになるようにと願いを込めて、岡村さんは展覧会に光風霽月というタイトルをつけられました。
日本画の中に、自分が面白いと感じた手法や技術をどんどん取り入れて、試行錯誤しながら制作する。
常に新しいことに挑戦している岡村さんの姿にも清々しさが感じられます。
ライフワークとして取り組む「木漏れ日」の新作もございます。
爽やかな空気に包まれて、数々の新作をご高覧くださいませ。
皆様のお越しを心よりお待ち申し上げます。

「木漏れ日」
 

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